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日本デザイン学会オーガナイズドセッション ご報告

「人口縮小社会 ー住まい方からまちづくりを考えるー」
2015年11月12日

2015年6月14日(日)14:30〜16:30
場所:千葉大学 総合校舎C号棟
にて開催された「日本デザイン学会オーガナイズドセッション 」の報告です。

問題提起

2000年もの間、増え続けた人口は2008年にはピークを迎えその後は急激に減少し、2008年に5人に1人が高齢者の状況から2050年には3人に1人が高齢者になるとされています。そして団塊の世代が75歳を迎え、急激に高齢化が進む2025年まであと10年となりました。すでに5年前の2010年には5014万世帯の約9.5%の480万世帯が高齢者の独り暮らしです。高齢者の独り暮らしが多い社会構造では孤独死や詐欺などの犯罪の標的とされるなど社会不安の一因となっています。

縮小社会状況の中にオリンピックの景気に沸く東京。このまま膨らみ続けていく大都会の未来はどうなるのでしょうか。
 IOCはオリンピック競技大会の良い資産、レガシーを開催都市並びに開催国に遺すことを推進するオリンピックレガシーの分野としてスポーツ・社会・環境・都市・経済の5分野を挙げています。世界では他に類のない超高齢化は5年後のオリンピックと同時進行で進んでいます。
 東京が際限なく膨らんでいながら、空き家が10軒に1軒、高齢者の一人暮らしが10軒に1軒。この膨らみきった状況の都市から、余分なものをダイエットした美しい都市を目指すときどのような縮小を目指すのでしょうか。大騒ぎのオリンピックと共にやってくる縮小の時代、今あるものを有効に利用し、美しく豊かな縮小を目指したいと考えております。
 ここであえて発想を転換するならば人口が減ることで一人あたりの居住面積は広くなり、縮小により豊かな住まいを考える事ができるはずです。住まい方推進協議会のメンバーからのプレゼンテーションを踏まえて縮小社会での住まい方からまちづくりのあり方を考えていきましょう。

開催概要

講演録